漆工よしだについて

 漆工よしだは、会津若松で3代つづく漆工房です。
 会津の技法に拘らず、器の用途により合うカタチ・技法を考えながら作っています。

 基本は民藝の考えです。シンプルで無理のない、長くお使いいただけるデザインの器づくりを心がけています。

吉田 徹
1987 漆の仕事を始める 
    吉田 年男氏に師事
1993 長野・木曽 佐藤 阡朗氏に師事
1996 会津若松にて独立
2001 伝統工芸士認定
2004 福島県いわき市『ギャラリー創芸工房』にて初個展
   以降隔年開催 他個展グループ展を重ねる。

大切に思うこと…素材を活かす

 素材(材料)には、厳選した木と漆を用います。
 器にとって木は土台です。きれいな器も、乾燥により後から割れてしまっては使えません。
 そして漆。選び抜いた生漆を自家精製して、顔料以外は溶剤添加剤等を一切加えず、漆100%で塗り上げます。漆は漆だけで固まることが、器にも使う方にも最高の状態だと考えます。
 このことは、最終的にすべて土に還ることにも繋がっています。


次に大切に思うこと…
カタチを考える

 一見すると同じカタチに見えても、用途に合わせたデザインは毎日の使い勝手に差が出ます。
 例えば汁椀。丸みと厚みに注目してください。熱い汁が口の中に流れるスピードを決める丸みと、手に温かさが伝わる厚みがあります。
 スタンダードなカタチの中に使いやすさを重視したデザインをしています。




そして大切に思うこと…
手を抜かない・加えすぎない

 多くの工程を必要とする漆器は、それだけコストに反映されます。
 下地工程の見えにくい漆器は、コストや作業性のために手を抜くことや材質を下げる方法がとられ易いのです。
 また、手をかけることは悪いことではないのですが、大事なのはコストとクオリティのバランスです。
 昔からの技法は理にかなっていますが、現代と大きく違うのは人件費です。言い換えれば、抑えていた漆の量を充分に使えるようになったとも云えます。
 必要以上に手を掛けるより、良質な材料にコストを掛けることで、現代のベストバランスを目指しています。




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